「強いチームはオフィスを捨てる」を読んだ
37signals の Jason Fried, David Heinemeier Hansson(DHH) が書いた「強いチームはオフィスを捨てる」を読みました。みんな大好き Ruby on Rails を開発した会社としても有名ですね。
※37signals は Basecamp に社名が変わったようです(Two big announcements.)。本書では 37signals なので、今回はそのままで...
本書はリモートワーク(在宅勤務)をテーマに、在宅勤務のメリットやデメリット、人材採用、マネジメント、37signals の面白い福利厚生などなど、様々なことが書かれています。 1 日から 2 日あれば読める量で挿絵も多いので、在宅勤務に興味のある方は読んでみると良いかと思います。日本だと厳しいだろうなあ、と感じる部分もありますが、大体は参考になる内容だと思います。
「強いチームはオフィスを捨てる」の目次
- イントロダクション―オフィスのない世界
- リモートワークの時代がやってきた
- リモートワークの誤解を解く
- リモートのコラボレーション術
- リモートワークの落とし穴
- リモート時代の人材採用
- リモート時代のマネジメント
- リモートワーカーの仕事スタイル
- 終わりに
原著「Remote: Office Not Required」の公式ページにあるムービーもおすすめです。
以下、読みながら思ったことというか、感想をつらつらと書いてみようと思います。 勢いで書いたので読みづらい部分が多々あるかと思いますがご容赦ください。
ちゃんとした書評が読みたい場合は「『強いチームはオフィスを捨てる』:満員電車と決別するための一冊 - 脱社畜ブログ」がおすすめです。
通勤は人生の無駄遣い
「片道 45 分かけて通勤している人の場合、1 年にすると 300 時間から 400 時間が通勤のためだけに消えていくことになる」とあります。
僕の場合、ドア・ツー・ドアで最短 60 分なので、1 日に 2 時間、1 週間で 10 時間、1 年にすると大体 500 時間が消えて行くことになります。 500 時間あればコードを書いたり自転車に乗ったりと、いろいろなことができそうです。
時間の他にも、混雑によるストレスという問題があります。渋谷に通勤するために東武東上線と東京メトロ副都心線を使っているのですが、東上線は人身事故が多いですし、副都心線と東横線が直通運転を開始したことで利用客が増え、座れないことが増えてきました。これは 60 分の通勤だとストレスです。いつも空いていて、帰る時は渋谷で始発に座れることが副都心線の良いところだったのですが。
通勤がストレスなら、渋谷まで電車で 10 分くらいのところ(京王線沿いが気になっています)に住もう!と考えたりもするのですが、そもそも人の多い場所が苦手なので、渋谷近辺に住むとなるとそれはそれでストレスが溜まりそうです。それに、今より家賃が上がることになります。
いま住んでいるところは気に入っているので、そんな理由で引っ越したくないというのが本音です。
孤独は人を狂わせる
先日、東武東上線と車の衝突事故があり、電車が動く気配がなかったため在宅勤務をさせてもらいました。(弊社では、育児などで何人か在宅勤務をしている方がおり、在宅勤務に必要な環境はほぼ整っている状態です。)
ChatWork や GitHub のフィードはいつも通り流れているのですが、作業をしていてふと「静かで良いけど、なんだか寂しいな」と感じることがありました。うるさいオフィスも考えものですが、人が集まることにも意味があるのだなと改めて感じました。
本書によると、孤独にならない為にコミュニケーションを取る人間は職場以外の人でも良くて、例えば恋人や配偶者、子ども、友人、近所の人たちが挙げられています。 家族や友人がいない場合はコワーキングスペースに行ってみると良いそうですが、僕の住んでいるところにはカフェはあってもコワーキングスペースは無さそうです。
ちなみに、弊社では在宅勤務の方向けに、同じプロジェクトの島の様子や MTG の様子をビデオチャット経由で共有することがあります。「誰がいま席にいるのか」を確認しやすくするためという目的もありますが、孤独を感じさせないという事にも役に立っているのかもしれません。
存在感は仕事でアピール
「オフィスにいなかったら、僕のことなんて忘れられるかも」とは思うことがあるかもしれません。在宅勤務で存在感を出すためにはぶっちぎりの成果を上げるのが良いと書かれています。
個人的には国内で在宅勤務といえば HeartRails さん、SonicGarden さんが思い浮かぶのですが、最近見かけた @ogin_s57 さんのスライドが良かったです。
「対話や飲みではなく開発(仕事)を通して信頼関係を築く」そのためには信頼される仕事をする。ということで「成果にコミットする」「トレードオフを考える」「毎日成果を出す」の 3 つがポイントとして挙げられています。 その中でも、「毎日成果を出す」という点がなるほど、と思いました。在宅勤務で一番避けるべき状態は「何をやっているか分からない」という状態で、毎日少しずつで良いから、成果を出すことが大事なのだそうです。
インターネットと PC だけでは作業ができないこともある?
これは本書の内容とはあまり関係ないのですが、スマートフォンやタブレットなど、実機で確認を行うのが必要な場合、在宅勤務だと大変かなと思いました。 Adobe Edge Inspect などを活用するとリモートで検証できたりするのでしょうかね。iOS 端末や Android 端末を一台買い与えるという手も、もしかするとアリなのかもしれません。
在宅勤務ができるようになったらどうしたいか
まずは検証が必要だと思いますので、試しに在宅勤務をさせてもらえる機会があれば、フィードバックしつつエンジニアの在宅勤務が可能なところまで持っていけると良いな、と勝手に妄想していたりします。よろしくお願いします。
本格的に在宅勤務ができるようになったら、まずは運動不足を解消したいです。自転車に乗ったりランニングしたり。コンビニやスーパーの弁当ばかりを食べているので、自分で料理を作るようにしたいです。 余裕ができれば、もっと静かな場所に引っ越して、猫を飼いたいですね。(これが書きたかった)